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菜園体験記

畑で野菜をつくるのはまったくはじめて!菜園ビギナーの木谷美咲が、まちなか菜園での、はじめての野菜づくり奮闘記をレポートします。

ごあいさつ

はじめまして、園芸ライター、食虫植物愛好家の木谷美咲(きや・みさき)と申します。普段は雑誌や書籍で植物全般の記事を書く仕事をしています。
東邦レオさんのアンテナサイト『まちなか自遊生活』でブログ記事を書かせていただいているご縁から、まちなか菜園を知り、このたび川崎チッタファームで農園を借りることになりました。
食虫植物という虫を食べる植物が好き、野菜・ハーブのような食べられる植物も好き。今まで自宅のベランダで、食虫植物、多肉植物、プランターでのハーブ、野菜栽培をしてきました。
しかし、畑で野菜を育てるのはまったくのはじめてです。
プランターでなく、ぜひ畑で野菜を育ててみたい!自分だけの農園を持ってみたい。そんな憧れを抱き、早数年。周りの友人にもことあるごとに、土地が欲しいと呟いていました。切なる願いが天に通じたのか、菜園生活をはじめることができました。
はじめてでどれだけ野菜をつくることができるのか、どのようにすれば成功するのか、はたまたどのような失敗するのか、野菜づくりビギナーの私が、現在進行形で皆様にお伝えしたいと思います。

●STEP1 入会

STEP1 入会

菜園生活をはじめるには

まちなか菜園に入会申し込みし、しばらく経ったある日、A4サイズの茶封筒が届きました。いそいそと中を開けると、必要書類が入っています。
書類に必要事項を記入して送り、受理されると、いよいよ菜園生活がはじまります。
 第1回目の訪問日を決め、川崎チッタファームに足を運びました。

●STEP2 はじめての菜園訪問

STEP2 はじめての菜園訪問STEP2 はじめての菜園訪問STEP2 はじめての菜園訪問STEP2 はじめての菜園訪問

こんなところに農園が?

川崎チッタファームは、川崎駅前「ラ・チッタデッラ」の中にあります。「ラ・チッタデッラ」はイタリアの街並を模した造りで、映画館やライブハウス、ゲームセンターなどのアミューズメント施設があり、おしゃれなカフェやレストランもある、都会的な場所です。以前、映画を観に「ラ・チッタデッラ」を訪れたことがありましたが、本当にここに農園があるのだろうか?と思うような場所です。都会的な空間と農園がどうしても結びつかず、非現実的な気持ちになりながらも、チッタファームがある建物「ビバーチェ」を目指しました。
ビバーチェの屋上に上がると、......ありました!
屋上が本格的な農園になっていて、個人の畑が40区画ほどあります。種をまいたばかりの畝や、よく育っている野菜が見えました。日当たりは抜群です。

STEP2 はじめての菜園訪問STEP2 はじめての菜園訪問

菜園を眺めていると、まちなか菜園のスタッフさんから声をかけられました。
「はじめまして、お待ちしていました」
「よろしくお願いします」
声をかけてくれたのは、チッタファームのスタッフ、海老名さん。すらっとしていて、スポーツのインストラクターのような頼りになる感じの女性です。
農具が入っているロッカーの使い方や注意事項を教えて貰いました。
そして、これから私が使う区画まで一緒に行き、いよいよ野菜づくりのスタートです。
苗や種は、チッタファームにオーダーすることもできるのですが、今回は持参していきました。
用意したものは、「バジル・ダークオパール」、「ホースラディッシュ」、「ニンジン・パープルドラゴン」、「スイスチャード」、「スイスチャード(黄色)」、「ルバーブチャード(赤)」、「ストリドーロ」、「コリアンダー」の種とバジルの苗ふたつです。
「いっぱい持ってきましたね!」と驚かれました。
せっかく植えるのなら、普段スーパーで売っていないような野菜がいいと思い、いただきものの珍しい種を選びました。
さて、どんな風に育つでしょうか。播く前から期待でいっぱいです。

●STEP3 土づくり・畝立て

STEP3 土づくり・畝立てSTEP3 土づくり・畝立て

野菜づくりは土から

最初に行うのは土づくりです。海老名さんをはじめとしたスタッフさんたちに手伝っていただきながら、固まっていた土をクワで耕していきます。けっこう重労働で、足腰に力を入れて踏ん張らないと、上手く耕せません。まちなか菜園の土はサラサラとした手触りで細かく、他の土に比べれば耕しやすいとは思いますが...。
 それにしても、この土はなんだろう?と思い、質問してみました。
「まるで、砂みたいですね。何の土を使っているんですか?」
「屋上緑化用の土、ビバソイルですよ。火山礫(れき)でできていて、水はけがいいんです」と海老名さん。
なるほど、多肉植物を植える時の砂利系用土に似ています。
粒子が細かく、とても軽いです。通気性も良さそうで、根が健康に育ちそうと思いました。
土を耕した後は、畝を作ります。
野菜をたくさん作りたい私は、植える場所をなるべく大きく取るために、フォーク型の畝にしました。(人によっては×型にしたり、ユニークな形にするそうです)
はじめての畝づくりは、思ったよりも難しいです。きれいに形を整えたと思っても、離れてみると歪んでいたり、歪みを直そうとすると、崩れてしまったり、と簡単にはいきません。それでも、この畝で野菜を育てるのかと思えば楽しく、ウキウキした気持ちで取り組みました。木のコテで畝を馴らしている内に、子どもの頃にやった砂遊びを思い出します。
畝立てした後は、畝と畝の間にレンガを敷きました。これで歩きやすく、作業がしやすくなります。

●STEP4 菜園プラン

STEP4 菜園プラン

よりよい野菜づくりを目指して

畝を作ったら、どこにどんな野菜を植えるのか、大まかな菜園プランを立てます。
日当たり、草丈、収穫時期などを考え、どの場所に何を植えるのが適しているのか決めるのです。
場当たり的にやろうと思っていた私に、海老名さんが色々アドバイスしてくれました。葉ものはよく手入れするので手前に置き、根菜類、背の高くなる野菜は奥に。コンパニオンプランツになるバジルとトマトは一緒に...、など相談しながら決めます。植栽図を書き、無事菜園プランを立てられました。

●STEP5 種まき&植えつけ

STEP5 種まき&植えつけSTEP5 種まき&植えつけ

たくさん収穫したい!

種を播く前に、畝に元肥を播きます。元肥(もとひ・げんぴ)とは、植えつける前の土にあらかじめ入れておく肥料のことです。植えつけた植物が養分を吸収しやすいように、土に混ぜ込みます。植えつける前に元肥を混ぜ、しばらく置いておいても良いそうです。ちなみに、肥料は備え付けのものがあります。
ウサギのフンのように、黒くてコロコロした粒の元肥を混ぜ、土を馴らしたら、種まき!ではなく、畝にすじをつけます。ひとつの畝に3本のすじをつけました。深さ1センチ弱の溝を掘ったら、種をまいていきます。種が重ならないように、パラパラとまきました。まいた後は、土を覆い、表土が乾かないように十分に濡れたココピートでマルチングをします。こうすることで、発芽しやすくなります。(土の表面が乾いていると、発芽しにくくなります)そして、後でわからなくならないように、野菜の名前を書いたラベルを立てました。
西洋野菜の種をまいた後に、バジルの苗を植えつけました。畝に適度な深さで穴を開け、苗の根土の下部分を少しほぐし、植え込みます。苗がぐらつかないように、横から土でしっかり押さえました。
ジョウロでたっぷり水やりをして、本日の作業は終了です。
土づくり、畝立て、種まき・植えつけの作業ですっかりクタクタです。疲れてはいても、スポーツをした後のような爽快感と心地よさに包まれていました。
これからが、本当の菜園生活になるでしょう。それでは、皆様しばしお付き合い下さいませ。

木谷美咲(きや・みさき)
木谷美咲(きや・みさき)