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菜園体験記

畑で野菜をつくるのはまったくはじめて!菜園ビギナーの木谷美咲が、まちなか菜園での、はじめての野菜づくり奮闘記をレポートします。

こんにちは。園芸ライター、食虫植物愛好家の木谷美咲(きや・みさき)です。
前回の記事では、まちなか菜園入会から初めての農園訪問までご紹介させていただきました。今回からは、いよいよ野菜づくり体験記、生の声をお伝えしていきます。どうぞよろしくお願いします。

●屋上菜園はカラスとの攻防!?

屋上菜園はカラスとの攻防!?屋上菜園はカラスとの攻防!?

「まちなか菜園」に入会し、はじめて川崎チッタファームを訪れ、スタッフさんに教えていただきながら、土づくり、種まき、苗の植えつけまで作業し、1週間が経過しました。
今、わが農園はどうなっているでしょうか。
はやる気持ちを抑えて、川崎チッタファームへと急ぎます。
川崎駅近く、「ラ・チッタデッラ」内にある建物「ビバーチェ」に入り、エレベーターで屋上を目指します。屋上についてから、農園入り口の施錠を外しました。
スタッフさんや他の利用者さんがいない場合は、自分で鍵を外します。
中に入ると、視界に黒い影がよぎりました。
(おかしいな?誰もいないはずなのに)
黒い影を目で追うと、...その正体はカラスです。私が動く気配を察して、すぐに飛び去りました。
どの畑にも多少被害があるようです。
畑や屋上菜園の天敵は、なんといってもカラスです。
知人の屋上菜園もカラス対策に悩まされていると聞いたことがありました。
カラスは新芽を引き抜いて食べることもあるので、種を播く時には発芽するまで布で覆うのも手です。
それにしても、食べ頃を確認して、いい時期にカラスが来るのでしょうか。鳥害も侮れません。

●たくさん出たよ、かわいい芽

たくさん出たよ、かわいい芽たくさん出たよ、かわいい芽たくさん出たよ、かわいい芽たくさん出たよ、かわいい芽

前回の訪問で自分の区画に西洋野菜、「バジル・ダークオパール」、「ホースラディッシュ」、「ニンジン・パープルドラゴン」、「スイスチャード」、「スイスチャード(黄色)」、「ルバーブチャード(赤)」、「ストリドーロ」、「コリアンダー」の種をまき、バジルの苗を植えました。
果たして、種や苗はどうなっているでしょうか。足早にわが菜園に急ぎます。
畝を見ると、ありました!
バジルの苗は新芽が出て、植えつけたときより葉が青々としています。
そして、播いた種の内、いくつかはココピートの間から無事発芽していました。
ホースラディッシュ、「ルバーブチャード(赤)」の芽が出ています。
やったね。
播いた限りは、ある程度の確率で発芽するはずなのですが、実際に目にするまで安心できません。「枯死全滅の危機」、「もう一度種まき、植えつけからスタート」なんて不吉な言葉が何度か脳裏をかすめましたが、その心配は雲散霧消しました。
出たばかりの芽をしげしげと眺めます。
「よく出てきたね」
なんて、おばあちゃんが遊びに来た孫にかけるような言葉を呟きました。
「ルバーブチャード(赤)」は双葉の内から、茎が赤いです。
気をよくして、持参した種「丸オクラ」、「トウモロコシ味来」、「万能葉ねぎ」、「つるありインゲン(紫)」、「つるありインゲン(黄)」、「白キュウリ」、「白ミニキュウリ」を播き、トマトの苗をバジルの横に植えつけました。
トマトとバジルは一緒に植えるとお互いの生育を良くするといわれ、コンパニオンプランツとして注目されています。
本日はスタッフさんがいない日なので、自分なりにチャレンジします。
慣れない作業でトマトの苗がぐらつきながらも、周りの土で株をしっかり植えつけました。それでもぐんにゃりと枝が垂れ下がるので、支柱を立て、株を麻縄でゆるく縛りました。
根が乾かないように、植えつけた後もしっかり水やりをします。
「大きくなりますように」
野菜たちに願をかけて、帰りました。

●はじめてのトンネルづくり

はじめてのトンネルづくり

数日経って、植えつけたトマトのことが気になり、いてもたってもいられず、わが菜園を目指して走りました。
なぜかといえば、ここ数日雨がまったく降らなかったからです。
トマトは乾燥に強い野菜ですが、植えつけたばかりの時に乾燥するのは良くないでしょう。仕事を終えたその足で、チッタファームに向かいました。
農場を見ると、畑の土がカラカラに乾き、トマトとバジルがぐったりしていました。
「おお、なんてこと!」
急いでロッカーに備え付けてあるジョウロに水を満たし、畑全体に水をまきました。何回か水道と畑を往復して水やりをし、水が土にしみていくと、野菜のホッとした声が聞こえてきそうです。
「頑張ってよ」
水やりをしながら、トマトに声をかけている時に、周りの利用者さんたちの畑が目に入りました。
歪曲した支柱に白い布をかけてトンネルをつくっている区画がいくつかあります。トンネル内の野菜は、ここ数日の乾燥にもかかわらず、元気に育っていました。
(そうか。トンネルをつくることで、野菜が強い風にさらされず、湿度を保てるんじゃないかな)
私はピンときて、見よう見まねでトンネルを作ることにしました。
幸いなことに農場入り口付近に備品として、歪曲した支柱と白い布があったので、それでトンネルをつくることにしました。
もちろん、トンネルをつくるのは生まれて初めてです。
まずは予習として、周りの方のトンネルを見て回りました。
皆さん歪曲した支柱を2本重ねて、×の形にして立てていたり、直線の支柱を間に立てて高さを出したりしていました。
私はオーソドックスに、3本の歪曲した支柱を等間隔に挿し、そこに白い布を被せることにしました。3本の支柱を挿し、あれ、刺さらない。
表面がしっかり固まった土なので、力を入れないと刺さりません。腰に力を入れて挿すと、しっかり固定できました。苗を刺さないように気をつけながらです。
力を入れすぎて、手元が狂い、苗を串刺しにしては元も子もありません。
トマト苗と発芽したばかりの「ルバーブチャード(赤)」にトンネルをつくりました。他の利用者さんと比べて、ずいぶん不格好な形になってしまいましたが、手先が不器用なので、これが限界です。
風で飛ばないように布の端にレンガを乗せ、重しにしました。
これで、いくらか土が乾きにくくなるでしょう。
すべての畝をトンネルで覆っている方もいました。皆さん、色々創意工夫をされて楽しんでいる様子。私も野菜づくり上級者になれるように頑張らなきゃ、と足取り軽く、わが菜園を後にしました。

木谷美咲(きや・みさき)
木谷美咲(きや・みさき)